人生は修行⁈
でも、苦労はしない方がいいみたいですよ。
では、どうしたらいいのか。
苦労だと思える物事があったら、それを楽しむ方法を見つけられるといいのだそうです。
ジャストライト物産は、ワンオアエイトカンパニーの傘下に入り、イチかバチかを常に求められるようになります。社員達は全財産を持って行かれ、彩香は豚の貯金箱までも取り上げられてしまいます。ついには一文無しになり野垂れ死んでしまうのでした。
と、おかしな妄想をしてしまうほどのピンチを迎えてしまっているようです。
「いったいどういう事なのか説明してください!」と部長に迫る社員達。
部長「最近大口契約の獲得失敗が続いている。その上、社長が海外支社設立の為に巨額の投資もしていたらしいんだ。資金繰りのめどが立たなくなってしまったのではないかと、そのせいで社長は…。」
社員「逃げたってことですか?」
部長「とにかく、そんな状況だから。今後は譲吉さん(社長の弟)が舵をとることになったから。」
社員「合併したらどうなるんですか?」
部長「皆が納得できるように譲吉さんが先方としっかり話し合ってくれる。必要なら向こうの人事担当者が個別に話を聞いてくれる。大丈夫だから!大丈夫だから!」
部長からの話を聞いた後、彩香と佳恵は会議室へ、そこへ佐久間と森も入って来ました。
佳恵「どうだった?」
佐久間「譲吉さんと話して、木原さんの職場復帰は取り付けました。」
森「でも彼女の疑いが晴れたわけじゃないんだ。ただ、今は犯人を見付けるよりも合併を円満に進める方が重要らしい。」
佐久間「これ以上犯人捜しはするなと言われました。」
課長も入って来て「やめときなさい。譲吉さんの指示に従うべきよ。じっとしてましょ。」
佳恵「じゃぁいいんですか?黒幕の事調べなくて。」
課長は、以前榊と接触した時に、榊が人気のない場所で誰かと電話で話していた時の言葉を思い出していました。
課長「今は会社が一つにまとまる時なの!いい?じっとしてなさい。」
合併に胸騒ぎしかしない彩香達。
シャンパンで里琴の職場復帰を祝ってくれる神様。
里琴「戻れることになりましたけど私の疑いが晴れたわけではないですし、会社の今後がどうなっていくのか全く見えません。」
彩香「社長も心配ですし。」
佳恵「皆どうなっちゃうんだろう。」
彩香「私なんか、もう悪い妄想しか浮かびません。こういう時“ちょうどいいブス”はどうするべきなんでしょう。」
里琴「それ普通じゃん。」
神様「それが今、自分が追い込まれているのに周りの事を気遣えるようになってる。」
佳恵「いい女になったー?」
神様「いいえ!まだまだね。」
里琴「じゃぁ、どうすればいいか教えてください。」
彩香「いつものお言葉お願いします。」
「はい!」と巻物を3本も出してくれる神様。
里琴「今日は3本?」
神様「大盤振る舞いよ💛」
嬉しそうに巻物を開けていく3人。
…白紙?
神様「今回、神様からは特にないでーす。」
里琴「書くことが、もう無いって事?」
佳恵「手抜き?」
神様「今あなた達は会社でも“ちょうどいいブス”としても正念場。そんなあなた達が未来の自分を思い描いて、この先どうなりたいか自分で決めてそこに書くの。それが今回のお題です。じゃあ!頑張って!」
と、3人を現実へ戻してしまいます。
神様「これは、あの子たちと私の最後の勝負よ。ガチンコで行きたいじゃない!」
ジャストライト物産の、いくつかある会議室の中の一部屋の扉に、【ワンオアエイトカンパニー人事部・“個別相談窓口”】の案内の紙を貼っている女性がいます。
「ジャストライト物産の皆さーん。いつでもお話聞きに来てくださいねー。」と言って、部屋の中へ入っていってしまいました。
萌「人の会社のアイデア奪っておいて、よくもまあ!」
怒った社員達も会議室に入っていきます。
水嶋「わかるかぁ。合併にはメリットしかないんだよー。」
相談窓口である会議室から出てきた社員達は上手く丸め込まれてしまった様子。そのなかには萌といつも一緒にいる2人もいます。
その様子を見ていた里琴。そこへ森がやって来て、おかしな動きをしていた例の守衛さんが警備会社を辞めていたことを知らせてくれます。
森「きれいに疑いを晴らせなくて申し訳ない。絶対あいつが犯人なのに。」
里琴「いやそんな。相談窓口、森さんは行かないんですか?」
森「ああ、俺は行かない。会社の本心と言われても納得できない。まだ社長の口から何も聞いてないし。」
相談窓口へ行って話を聞いた人が貰うパンフレットを見ている佐久間。
彩香「相談窓口へ行ったんですか?」
佐久間「うん、すごくいい話が聞けた。タケノコ酒造もこうやって騙されたんだろうなぁ、と思った。タケノコ酒造と契約を結べなかったことが、この合併の原因の一つになっているのなら、俺はジャストライト物産を諦めるわけにいかない。何とかしたいんだ。」
佳恵「うちの会社どうなっちゃうのかなー…。ああ、やめやめっ!たこ焼きに集中!…うんまっ💛」
隣のベンチにいる男性の視線に気づき
佳恵「何すか?」
男性「いや、おねえさん美味しそうに食べるなぁと思って。イイっすね。元気貰いました。」
佳恵「一個食べます?」と、1パック差し出します。
男性「いいんすか?あざーっす。美味いっすね、これ。」
佳恵「でしょー!」「何だよ!タコ入ってねーし!!!」
男性「めっちゃラッキーじゃないっすか!そんな経験、なかなか出来ないですよ。考え方によっちゃ、めちゃめちゃラッキーっすよ。なんか後から振り返ったら、人生で起こるほとんどの全てのことは笑えるんですって。だから上手くいかないこととか、たこ焼きにタコ入ってないこととか、そういうの全部最後は笑えるんだと思えるといいっすよ。仕事に戻るんで!ごちそうさまでした。」
会社から帰ろうとしない3人。
佳恵「帰んないの?」
彩香「最近会社が嫌じゃないんです。前は早く帰ろうとか、そういうことばかり考えていたんですけど。」
佳恵「私も。会社に自分の居場所ができるなんて思ってもいなかったので。」
里琴「私達みたいな人間抱えてくれるなんて、ジャストライト物産って辛抱強い会社だよね。」
彩香「それで考えたんですけど『会社がなくならない未来』ってダメですか?」
里琴「は?」
彩香「ほら、神様も言ってたじゃないですか。未来は自分で決めていいって。だったら私はジャストライト物産が残る未来にいたいんです。」
佳恵「吸収合併されるんだよ!」
彩香「だから戦うんです!」
里琴「戦わないブスより、戦うブス!」
佳恵「あんたまで。」
彩香「ね!やりましょ!」
佳恵「どうせ人生最後は笑えんだし。やるだけやってみるか。」
里琴「何?その格言みたいなの。」
佳恵「私達は何の権限もない総務部の平社員である。まずは自分達が無力であるということを自覚しろ!」
里琴・彩香「イエス、サー!」
佳恵「私達に出来ることは同じ志を持った仲間を増やすことでる。」
里琴・彩香「イエス、サー!」
そこへ森と佐久間、合流。
佳恵「同志よ、力のない我々の為に集まってくれてありがとう!」
佐久間「こちらこそ誘ってもらって嬉しいです。」
ちょうどいいブス
卒業試験チェックシート
- ○ 真実に向き合う勇気
- ○ 行動力
- 本質を見極める力
- 相手との距離感
- ○ 弱点の自覚
佐久間「ここまでは完全にワンオアエイトカンパニーのペース。」
森「これからは、どうやって巻き返すか。」
彩香「まずは社長を探しませんか?」
里琴「社長の話も聞きたいしね。」
森「情報漏洩の犯人もうやむやにしたくないしね。」
佳恵「あっ松澤課長が前『黒幕はうちの会社に恨みがある人間に違いない。』って言ってた。」
里琴「裏で糸を引いている人物、私達も探ってみようか。」
森「社長に三宅(守衛)に黒幕、探すやついっぱいだな。」
佐久間「それと仲間の目を覚ましたい。この合併は決していいことばかりじゃないから。」
彩香「やりましょう!私達に出来ることを!」
皆「イエス、サー!」
早速【ワンオアエイトカンパニーによるジャストライト物産の吸収合併に断固反対します。】というビラを会社の入り口で配り、署名をしてもらおうと行動を開始します。それを見て面白くない顔をするワンオアエイトカンパニー人事部の女性。
部長「やめさせた方がいいですか?」
譲吉「いいんだよ。気が済むまでやれば。彼らの気持ちもわかる。」
出社して来た課長「『じっとしてなさい。』って言ったじゃない。」
彩香「私達は私達のやれることをやろうって決めたんで!」
近くでそっと様子を見ていた萌に気付いた彩香が声をかけます。
彩香「もし合併に引っかかっているのなら仲間になってもらえませんか?」
萌「署名なんか集めて何の意味があるんですか?目を付けられて損をするとか考えないんですか?ほんっと総務の人ってド直球!」
彩香「でも、どうしても、この会社が無くなるのは嫌なんです。この会社で働きたいんです。」
萌「結果に繋がらなければ意味ないって言ってるんです!やるからには勝ちに行きますよ!」
彩香「…えっ?」
萌「あと言っときますけど私、佐久間さんのこと諦めたわけじゃないんで。」
部長「私は合併後どうなるんでしょうか?」
女性「うーん。給料が今の半分ほどになりますね。」
部長「半分?皆はいい話を聞いたと言ってたんですけど。」
女性「吾妻さんの年齢だと、うちの会社では給料大幅カットなんですよ。ですので早期退職をオススメしますね。」
個別相談窓口から足取り重く帰っていると、急に足元が“フワーッ”と浮いたと思ったたら両脇に佳恵と里琴⁈
部長「えー?何-??」
里琴「部長!落ち込んでいる場合じゃありません。ジャストライト物産奪還作戦です!」
佳恵「私の見立てでは、社内の合併賛成派が半分を超えました。やはり、相談窓口の存在と社長の不在が大きいと思われます。」
里琴「でも、まだ負けてません。私達のジャストライト物産を取り戻したいんです。」
部長「私達のジャストライト物産?」
萌「しまっていきましょう!」
部長「おー!」
里琴「裏で糸を引いている人間は、うちの会社に恨みがあると考えられます。退職者を調べるんで、部長の権限で入れる人事データ、私にアクセスさせて下さい。」
部長「はい。【LOVELOVEpirokun】」
里琴「このパスワードじゃダメって言ったじゃないですかー!」
部長「LOVE 1個増やしたんだけど…。」
里琴「こっちは私がやるんで、部長はアナログでお願いします。」
森と佐久間が戻って来ました。
森「社長まだ、ご自宅に帰ってないって。」
佐久間「奥様には『カジキマグロが釣れたら帰る』って出てったらしい。」
彩香「一応、国内で釣れるところを調べてきます。」
佳恵が萌に「向こうの会社の内情、もう少し知りたいんだよなー。今、直接話できる人がいないか探してるんだけどー。」
萌「わかりました。やってみます。」
何らかの形でジョウノ(個別相談窓口の人事部の女性)の予定を入手した萌は、会社の外でネイルケア中のジョウノに接触します。
萌「あれ?ジョウノさん?話したいと思ってたんですー。」
ジョウノ「相談窓口に来てくれればいいのに。」
萌「会社で話せないことも、ありますからー。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
萌「わかりますー。」
ジョウノ「わかるー?もう必死で働いてるんだから男より給料貰って当然でしょ。なんで妬まれなきゃいけないの?って。」
萌「ねー。」
「じゃー、合併っていうのはー…。」
ジョウノ「わかるでしょう。もう最っ高よ。友達は、みーんな首になっちゃったけどねー。ハハハハハハハ。でも、あなたとは上手くやっていけそう。」
萌「あの女狐、仲間の事なんで何とも思ってない女でしたよ!」
森「吸収合併された会社の人間に会って来た。やっぱりワンオアエイトカンパニーは、合併の時に出した条件を平気でひっくり返すらしい。リストラの嵐だってさ。」
調べていくうちに、ワンオアエイトカンパニーのことがわかってきた萌は、いつも一緒にいる2人のところへ行き、考え直すよう説得しようとするのですが、聞く耳を持ってくれません。
榊とバーで会っている課長。
榊「こちらに着いてくれるなら君に重要なポストを用意する。」
課長「あなたは会社の為に私を口説いてるの?」
榊「俺は仕事でもプライベートでも君のパートナーでありたい。」
課長「それなら、あなたの全てを正直に話してちょうだい。」
榊「話せることは全て話したよ。どうやったら君の心を僕のものにできるの?」
課長「そうね。私を酔わすことができたらね。」
榊「マスター、彼女に“キャロル”を。カクテル言葉は“君に捧げるこの思い”」
課長「じゃぁ彼に“ニコラシカ”を。カクテル言葉は“覚悟はいいわね!”」
出社時刻の入り口で社員に呼び掛ける萌と彩香「合併反対の署名にご協力お願いしまーす。」
そこへ萌といつも一緒にいる2人が通りかかり「どうしたの萌。らしくないことして、なんか必死だね。」
萌「必死にもなるよ、自分の会社だもん。」
萌が呼びかけを続けながら2人から離れると、彩香は2人のところへ行き「あの、鴨志田さんは、これからもお2人と一緒にやって行きたいんだと思います。」
合併に賛成している小松(土偶が趣味の社員)がパンフレットをニヤニヤと眺めているところへ、佳恵が近づいていき
「裏切者。言っとくけど、うちらみたいに個性だけの社員愛してくれる会社ここくらいだよ。」
小松「そんなことないでしょ。俺はイチかバチか勝負するって決めたんです。」
佳恵「あっそうだ、土偶NGらしいよ。」
小松「えっ⁈うそ…。」
そのころ森と佐久間は、例の守衛を探し出そうと通行人に顔写真を見てもらいながら訪ね歩きます。
心動かされる社員達。
ちょうどいいブス
卒業試験チェックシート
- ○ コミュニケーション能力
- ○ 見返りを求めない
- ○ チームワーク
- ○ 日々の積み重ね
- ○ 裏切らない心
八乙女社長「大丈夫ですか?御社、合併反対の動きが大きくなりつつあると聞きましたけど。」
譲吉「ええ、でももう手は打ってありますので。」
部長「契約が済むまで私が見張り役を務めますので、お任せください。」
行きつけらしきクラブで「お金が入ったから、おかわり持って来て!」クラブの女の子に「好きなの飲んでいいよ!俺最近儲けちゃってさー!金ならあるんだ!」と、楽しく飲んでいる三宅(守衛)。そこへ、ついにたどり着くことが出来た森と佐久間。
森「やっぱりワンオアエイトカンパニーに情報を漏らして金貰ってた。」
佐久間「その金を渡していたのは、松澤課長がマークしている八乙女の第二秘書榊だった。」
彩香「こちらにも、神原社長の奥さんから連絡がありました。『釣れた魚送るから港に戻る』って。」
ネットを調べながら里琴「明日の朝、千葉の港にカジキマグロの釣り船が着くので、これじゃないかと。」
彩香「私、行ってみようと思います。」
佐久間「俺も行くよ。」
課長「今夜こそ、はっきりさせましょうか。」
榊「望むところ。今夜は絶対に、ロブロリー“君の心を奪ってみせる!”」
課長「ワインクーラー“だったら射止めてごらんなさい。”」
彩香と佐久間は港に着いたようです。
里琴は業務に取り掛かるためにPCにアクセスしますが入って行けず、佳恵に『おかしい!』と伝えていると。譲吉と部長がやって来て「皆さーん、聞いてください。本日の夕方、ワンオアエイトカンパニーとの合併の契約を締結することになりました。」
社員達「そんな急に⁈」
佳恵「酷くないですかー?」
譲吉「そろそろ合併に反対することはやめないか!それが会社の為なんだよ!」
部長「諦めなさい。出来ることは何もないよ。パスワードは変えさせてもらったからね。」
里琴「部長が?何でそんなことを?」
譲吉「君たちの行動は吾妻部長から逐一報告してもらっていた。」
部長「私の年齢でも役員待遇で雇ってもらえるという条件を頂いてね。」
里琴「部長!信じてたのに!」
佳恵「可愛い部下裏切るんですか?」
部長「私も自分の身が可愛いんだ。」
会社での状況を電話で知らされた彩香。一緒にいる佐久間のスマホには神原社長の奥様から、社長が『大物と戦っている証拠だ』と送ってきたという画像を確認します。
彩香「サメ?」
佐久間「これ知ってる、都内だよ。」
ワンオアエイトカンパニーの社長がジャストライト物産へ、やって来ました。
丁重に出迎える部長。社員達は何もすることが出来ません。
釣り堀で釣りをしている社長をやっと見つけることができました。ところが、声を掛けると逃げようとする社長。
彩香「どうして逃げるんですか?会社が今大変なことになっているんですよ!」
社長「ウニのことは本当に申し訳ないと思っている!」
佐久間と彩香「ウニ?」
会議室では合併の契約が交わされようとしています。そこへ社員達が入って来て『契約を結ぶ前にこれを。』と、集めた署名を提出します。
譲吉「気持ちは受け取った。でも、分かって欲しい。この合併は会社の為のものだ。条件に関しても随分と譲ってもらったんだ。その八乙女社長を前に失礼なことはやめないか!」
八乙女「私は気にしませんよ。」
譲吉「全く!御社は懐が深い!」
森「そのワンオアエイトカンパニーが嘘をついているとわかっていてもですか?守衛の三宅はあなたの第二秘書である榊さんから、お金を受け取り、我が社の情報を横流ししていました。会社を疲弊させてから買収を仕掛けるのは、そちらの常套手段ですよね。」
八乙女「ずいぶんな言い方するなぁ。そんな会社だから合併反対だと?」
課長「いいえ!一番の理由はそこではありません。」と、榊とのバーでの勝負のことを話し始めます。
「ブラッディ・マリー“断固たる勝利”あなたの負けね。」と、隣で酔いつぶれる榊に「そんなに私が欲しいならボスの名前を言ってごらんなさい。」と、ボイスレコーダーを榊の口元へ持って行きます。
榊「私のボスは神原譲吉さんです。」
里琴「吾妻部長にパスワードを変更させたということは、やはりそこにヒントがあるということだと思い、アナログで調べました。」
佳恵「会社の設立当初、あなたはここの社員でした。本当は神原社長ではなく、あなたご自身が社長になるおつもりだったんですよね。」
森「しかし先代とぶつかり、追い出されてしまった。」
里琴「会社への不満からでしょうか。今回の買収を裏で仕込んだのはあなたです!そんな合併話だから私達は乗るわけにいかないんです。」
譲吉「本当に!兄貴のところの社員達は甘々だな!確かに親父は俺の考え方が気に食わなかったみたいでね。でも今はどうだ、兄貴が逃げ出して、この会社の命運は俺が握っている。」
彩香「ウニってなんですか?」
神原社長は、自分の身に起こった出来事を話し始めます。
ある時「今そちらに送りましたから、ご確認お願いできますか?」という電話を受けた社長がスマホを確認すると、送られて来ていたのは、社長がうに丼を美味しそーに食べている画像でした。
譲吉「これは密猟のウニを食べた証拠画像だよ!兄ちゃん!」
社長「そのウニが密猟だったなんて知らなかったんだよ!」
譲吉「知らなかったじゃ済まない!ネットに拡散すれば、すぐに炎上する事態だ!神原炎上だよ!」
社長「神原炎上⁈」
譲吉「しばらくは身を隠しておいた方がいい!後のことは俺が上手くやるから!」
彩香「何ですか?それ!」
佐久間「そんなことで炎上なんてしませんよ!」
彩香「うん!」
社長「だって譲が!…え?じゃぁ、何があったの?」
譲吉「君たちが何を言っても無駄だ。俺がこのハンを押せば全てがおわり。ジ・エンド。」
ついに!ハンコが押されてしまいました!
譲吉「うん?」
八乙女「うん?」
でも、あれ?押された印をよく見ると、桜の型の中に“もうすこしがんばりましょう”という文字?
部長「本物はここです。」
部長は逃げ出します。ワンオアエイトカンパニの社員達が追いかけようとするところを、ジャストライト物産の社員達が守りに入ります。
佳恵「裏切ってなかったんですね!」
部長「乗っかる振りをして、この機会を狙ってた。あいつら金を積めば私が寝返ると思って!そんな男じゃないよー私は!」
皆で拍手👏「部長ー✨」👏👏
社長「弟が⁈私がいない間にそんなことを?」
佐久間「社長!戻って来てください!今なら、まだ間に合います!」
社長「まんまと騙されて、会社を窮地に追い込んだ私が今さら…。」
彩香「社長は私の名前を覚えてくださいました。あの時から私、もう少しだけ頑張ってみよう!って思ったんです。会社に自分の居場所があるんだって、初めて思えたんです。私達には社長が必要なんです。社長にも私達が必要なはずです。帰りましょ。私達の会社に。
机の下に身を潜めていた部長はついに見つかってしまい、ハンコを取り上げられてしまいました。そこへ社員達も集まって来ました。
八乙女「さっさと締結させてしまいましょう。」
譲吉「全く!無駄な時間を使ったよ!」
神原社長「そんなことはない!」
社員達「社長ー!!!」
神原社長「何とか間に合ったみたいだな。」
八乙女「いや。」ニヤリと笑みを浮かべる八乙女。
神原社長「ジャストライト物産の社長は私だ!合併は中止だ!」
譲吉「ここまでか。」
神原社長「譲吉、どうしてこんなことを?」
【全てはお客様のためにジャストライトなサービスを】社訓を読み上げる譲吉。
譲吉「俺はこれが昔っから目障りだった。客にちょうどいいサービスなんて偽善だ。ビジネスは設けてなんぼだ!俺は俺の考え方を曲げる気は無い!」
神原社長「そうか、わかった。ただ、社員達を不幸に陥れようとするのは、例えお前でも許さない。ジャストライト物産の社員こそが私の家族だからね。八乙女さん、お引き取り願えますか?」
八乙女「そうですね、では。」
神原社長「ありがとう!ジャストライト物産を守ってくれて!君たちこそが、この会社の未来だ!」
ちょうどいいブス
卒業試験チェックシート
○ 絆
神様「“世界平和”大きくでたわね。」
彩香「ダメ…ですか…?」
神様「いいじゃない。それが、あなたが目指す未来なんでしょ。」
彩香「はい。」
神様「皆、合格!」
神様が【祝 卒業】のくす玉を割ります。
3人「卒業?」
神様「卒業試験を無事突破したあなた達を“ちょうどいいブス”として認定します。」
里琴「これ、卒業試験だったの?」
佳恵「言っといてよ。こっちにも心の準備とか、あるんだからさー。」
里琴「いつの間にか終わってるし。しかも合格って…。」
彩香「でも、嬉しいですーぅ。」
里琴「“ちょうどいいブス”に、なれたんだ私。」
佳恵「ブスって言われて喜べる日が来るとはね。」
里琴「でも、もう終わりって、いきなり過ぎない?」
まだレッスンを受けたいと言う3人に。
神様「あなた達には、もう必要無いわ。自分たちで未来を切り開く力がある。」
彩香「本当ですか?」
神様「本当よ!だからもう帰った!帰った!ブスはあなた達だけじゃないんだからね!」
佳恵「相変わらず雑だなぁ。」彩香「また呼んでくださいね。」里琴「まあ呼ばれなくても来るしね。」
3人「またねー!」
神様「あぁ、やっと静かになった。」
コロンブス君「神様〜。」
神様「じゃぁやりますか!」
コロンブス君「本当にいいんですか〜?」
3人の、神様との記憶を消してしまいました。
神様「何の問題もないわ。私の記憶が消えただけ。この子たちの友情や成長は消えない。大丈夫。もう、この子たちは一人前の“ちょうどいいブス”。教えることは全て教えた。だから、もう会うことはないわ。」
神様との記憶を失った3にんは…。
オセロで勝負をしている佐久間と彩香。2枚差で勝ってしまい大喜びの彩香。
佐久間「俺も中川さんのこと、もっと知りたくなった。」
彩香「えー…あ…それはどういう…。」
佐久間「中川さんてホント可愛いよね。」
前に佳恵がたこ焼きをあげた男性と、また偶然会った佳恵。
男性「知ってますか?食いもんって、誰と食うかで味が変わるらしいんすよ。この前のたこ焼き、メチャメチャうまかったんで、もう一回だけ試してみていいですか?」
そこへ、なぜかたっつん(元カレ)が現れ「佳恵ちゃんは渡さない!俺、心入れ替えたから、だから俺とやり直して欲しい!」
公園で遊ぶ里琴とけいた
森「あのさ、気づいたんだけど俺お前の事好きだわ。」
3人ともそれぞれ素敵な恋が始まりそう💛
でも、こういうことに慣れていない3人は、その場から逃げ出してしまうのです。
